冒険の書

20数年前に世界を震撼させた『魔王』については未だ皆の記憶に新しいと思う。
その『魔王』が一人の勇者と、数名の仲間たちにより倒された事を知っているだろうか?
本ドキュメンタリーは関係者の証言に基づいて構成された、世界を脅かす魔王に敢然と立ち向かった勇者とその勇敢なる仲間達の戦いの記録である。

■勇者とその仲間たち■

現在、勇者と、勇者と共に戦ったと伝えられているのは・・・

ロッティ(パラディン/人間):亡き父の意思を継ぎ、魔王を打倒せんとする勇者。
リィマー(ウィザード/灰色エルフ):気高き森の一族出身の秘術魔法の使い手。
エヴロン(スカウト/灰色エルフ):同じく気高き森の一族出身の射手。
ソフィア(クレリック(ファーラングン)/人間):旅の神に仕える僧侶、仲間たちの命を支える癒し手。
ツナ(バーバリアン/人間):蛮族出身の戦士、薙刀と大剣の使い手。

・・・の5人の英雄たちである。

冒険の書 −伍−

S「まぁそれでも寝物語に聞いた・・・のかどうかは判らないけど『イシスに行く』とか言ってたらしくてね。」
S「あ〜〜それは、色男のお父さんだったかしら?他に手がかりも無かったからねロマリア経由でイシスに向かうことにしたわ」
I「イシス、女王が治める町ですね、それにイシスに向かうということは・・・」
S「ええ、アッサラームよ。熱い、熱い夜だったわ〜〜〜」
I「は、はぁ・・・」

〜冒険の書 伍〜

S「まずはロマリアに戻ってノアニールの一件についてざっと報告して、馬を帰して。アッサラームまでちょっと長い道中になるからスクロール書いたり準備してね。」
S「リーマンとソフィアがスクロール書いてる間にアッサラームまで向かうキャラバンを探したわ。」
I「キャラバンですか?」
S「ええ、別にパトロンが付いてた訳じゃないし、ロマリアからアッサラームまで10日だったかしら?無駄にするには勿体無いからね。」
S「幸い、ノアニール開放の勇者って名乗ったらちょ〜っとは良い条件の隊商に護衛として雇って貰えたわ」
I「アッサラームへの道中はいかがでしたか?」
S「あなたの好きそうな話があったわよ〜」
I「ついに魔王の軍勢と!?」
S「あははは、残念、残念、まだ魔王の手下じゃないわ。ドラゴンよ」
I「なんだ、魔王のてs・・・ど、ドラゴンですか!?」
S「ええ、まだ随分若かったけどね。グリーンドラゴンよ・・・出発して二日目位だったかしらねぇ」
S「キャラバンは馬車3台にあたし達以外に護衛の戦士が12人。積荷は確かオリーブオイルとかごく普通の輸出品だったわね。」
S「昼過ぎだったかしらね、ロマリア〜アッサラーム間の主街道だったからね、まさかドラゴンに襲われるとは思って無かったわ。」
S「思い出してもぞっとするわね・・・開けた場所でドラゴンと戦うなんて最悪よ。」
I「上空から・・・」
S「上空からブレスよ、好き放題だわ。あたし達だけなら逃げるって選択肢もあったんだろうけど、今回はそう言う訳にも行かないからね。」
I「隊商護衛ですしね。」
S「最初にソフィアの呪文で勇者ちゃんが迎撃に向かったわ。とは言え若いドラゴン、流石に一撃で倒せるわけも無くてね、弓矢を準備してたキャラバンにブレス一発よ。」
S「あたし達以外の護衛の戦士たちはその一発で半分近くが戦闘不能。馬はパニックよ」
I「修羅場、ですね・・・」
S「こっちもフライの呪文なんて一つしか無かったから、すれ違いざまに殴るしかできなくてね。魔法にしたってドラゴン相手じゃ中々有効な打撃を与えられなかったしね」
I「良く凌ぎましたね〜〜〜」
S「あたし達を助けたのは勇者ちゃんの機転よ」
S「ドラゴンが攻撃する時の様子を見てて気づいたんだと思うんだけどね、ドラゴンあまり空中で小回りが利かないのよ。」
I「そうなんですか!?それは初耳です。まぁ・・・自分がその知識を生かす機会は無いと思いますが(笑」
S「(笑)中にはその弱点?を克服してる奴も居るけどね〜大概が「自由自在に飛び回る」とは行かない見たいね。」
S「この時のグリーンドラゴンも同じでね、攻撃するたびに地面に居る人間の剣が届く高さまで効果して反対側に飛び去って行く様な一撃離脱して来てたのよ。」
I「勇者さんはどの様に・・・」
S「ドラゴンの進路に飛び込んで、目の前に立ち塞がったわ」
I「え・・・」
S「なかなか出来ないわよね〜〜。目の前に飛び出されて、とっさにドラゴンも勇者ちゃんを撃墜しようとしたけどね撃墜できなくてね。」
S「そうなると下に躱すしか無くなって・・・」
I「地面に堕ちた訳ですか」
S「後は簡単・・・って事も無かったけど、無事倒せたわ」
I「ドラゴンスレイヤーですね!!」
S「ええ。」
S「被害は護衛の戦士が二人、あと御者が一人。アノ当時のあたし達にしてみれば上出来だったと思うけど、二度とドラゴンと外で戦いたくないと思ったわね。」
S「その後は特に何もなしにアッサラームに到着したわ。」

***

I「アッサラーム、話に聞く何でも手に入る街、ですね。勇者オルテガの情報も・・・」
S「アッサラーム・・・良い街だったわ・・・女の子も男の子も美人がそろっててねぇ〜〜」
I「・・・ええ〜っと」
S「ああ、そう、そう、オルテガね、ええ。街について宿を押さえたら情報収集に出たわ。」
S「夕方だったかしら、いい加減情報も見つからなくてね、声をかけてくるのは怪しげな物売りばかり。」
S「途方に暮れながら街の広場で一息入れてたらね、可愛い女の子があたしを見てにっこり微笑みかけてきてねぇ・・・」
S「年はアノ当時のあたしより少し若いくらいで、16,7歳って所だったかしらね・・・」
I「あの〜〜オルテガさんは〜〜〜」
S「彼女、あたしの腕を取って潤んだ目であたしを見上げてきたわ」
I「あの〜〜オルテガ〜〜〜」
S「彼女、言うのよ『私は明後日売られて行く身、貴方の様なたくましい殿方に・・・夢を見せて頂きたいの・・・』ってね。」
I「・・・」
S「彼女の瞳の中に見えた悲しさは本物だったわ・・・あたしは何も言わないで彼女の腕を取って何も言わずに頷いたわ」
S「そのまま彼女の家に向かったの。彼女はあたしに口付けして言ったは。明かりを消して・・・」

*** 以下、FC2の規約に抵触するため省略させていただきます。 ***

I「え〜っと、その・・・」
S「はぁ・・・。」
S「アノ子、あたしが起きた時にはもう居なくなってたわ・・・」
I「・・・」
S「・・・」
I「・・・え〜っと」
S「・・・なんだったかしら?ああ、そうそう、アッサラームね」
S「結局オルテガの情報はまったく無かったわね。最初の目的通り、イシスに向かったわ」
S「残念ながらイシスに向かう隊商も見つからなくてねぇ。」

***

I「砂漠の横断はさぞかしきつかったかと思いますが・・・」
S「流石にあたし達も一直線には向かわなかったけど。ちょっと遠回りになるけど、砂漠の外周をぐるっと回って、砂漠横断は最小限になるようにね。」
S「まぁ・・・砂漠の外周といっても、せいぜい砂漠より移動が楽って程度だったからねぇ・・・」
I「あの砂漠はモンスターも結構強力だと聞きますし・・・」
S「ええ、幸い10日くらいの道行きで2回しかモンスターとは遭遇しなかったけどね、ばかでっかいサソリに火の精霊よ、きつかったわ」

***

I「イシス、女王の治めるオアシスの町」
I「場所を考えると小さな町の様な気がしますが・・・」
S「あたしもそう思ってたけど、ロマリアより大きな街だったわ。」
S「アッサラームじゃぁ国王みたいな代表が居なかったからそうも行かなかったけど、こっちは女王様がいたからね、まずは王宮に向かってみたわ。」
I「いろいろとツライですね(笑。」
S「(笑)判ってきてるじゃない。ところがね、驚いたことにイシスじゃいきなり女王様にお目通りよ」
I「え!」
S「びっくりよね。女王様が言うにはね、やっぱり魔王を名乗っての事件を大きく起こした訳じゃないからどの国も脅威として取り合ってた訳じゃないらしいのね。」
S「ただ、イシスの場合は違ってね、あの大陸の南にテドンって村があったのよ」
I「テドンと言うと、あの魔王に滅ぼされた・・・」
S「流石、あたしに話を聞きにくるだけあってそこらへんは知ってるわね」
I「ええ」
S「その話があったから、他の国よりも魔王の動向に注目してたみたいね。」
S「で、魔王の居城への道を開くには世界中に散らばってるオーブ集める必要があるらしくてね、そのオーブを集めるにはやっぱり世界中に散らばってる三つの鍵が必要なんだって。」
I「鍵というと冒険の最初の頃にアリアハンで受け取られた鍵を思い出しますが・・・」
S「あら、察しが良いわね。なんで女王にわかったのか知らないけどあの時もらった鍵がそのうち一つなんですって。」
S「で、残念なことに勇者オルテガはこの国に来てないらしいんだけど、その鍵のうち一つがピラミッドにあるって話なのよね」
I「ピラミッド・・・」
S「イシスがイシスになるよりさらに遥か古代の王の墓。戻って来た者は居ない。」
I「今度は誇張でも無く・・・」
S「ええ、今度はね。」

***

S「でね、さて、準備を済ませたらイシスに行こうかって話してたらね、勇者ちゃんにお呼びがかかったのよ〜〜〜」
I「ろ、ロマンスですか!?」
S「そうそう、何とねぇ、イシスの女王自ら『夜寝所に・・・』ですってよ〜〜〜」
S「何があったのかはわからないけどねぇ〜〜」
I「残念ですね!ほんとに!」

冒険の書 −肆−

S「次はノアニールなんだけどその前に・・・」
I「その前に何かあったんですか?」
S「いいえ、ロマリアの街であんまりホントの目的の勇者ちゃんのお父さんの追跡できてなかったからね、まず情報収集したのよ。」
I「ああ!そういえば最初の目的は『勇者オルテガの追跡』でしたね。」
S「そうよ〜。結局最後は勇者ちゃんが魔王退治しちゃった訳だけどね」


〜冒険の書 肆〜


S「まずお城で色々情報集めたんだけどね、これが埒開かないのよ」
I「オルテガと言えば各国に名の知れた勇者だったと・・・」
S「そのはずなんだけどね、後から聴いたんだけど『魔王の災禍』にかんして真面目に取り合ってたのがアリアハンだけだったのよ。」
I「え・・・」
S「あたし達が出立してしばらくも同じだったけどね。『魔王が〜』とか『勇者〜〜』とか言うたびに変な顔されてたし。」
I「でも実際に魔王による災いが発生してた訳ですよね?」
S「ええ、信託やら占星やらで魔王については予言されてたらしいんだけど、なんていうの『犯行声明』とか出しての組織的な悪さってのが表に出てた訳じゃなくてね、他の国はまともに取り合ってなかったらしいわ。」
S「そうそう、で、そんな話を城内で聞いて回ってたら、昔の話なら先王が詳しいだろうって教えてもらって会いに行った訳よ。」
I「先代の王様は隠居されていたんですね。」
S「ええ、そこでさっきの話も聴いたのよ。肝心な勇者ちゃんのお父さんの話は大して聴けなかったんだけどね。勇者ちゃんのお父さんもあんまり詳しく話さなかったみたいで。」
I「それはやっぱり、さっきお聞きした話からして、あまり詳しく話しても取り合ってもらえないどころか不安を煽ることになるから・・・・」
S「ん〜〜〜どうかしらね、あんまり人の話を聴かないような・・・ま、これは良いわ。勇者ちゃんのお父さんだしね。」
S「話がずれたわね。それで勇者ちゃんのお父さんだけど、ロマリアの先王様には強力な魔法の品を探してるって言ってたらしいわ。その上で北へ向うって言ってたらしいから・・・今回の話の肝になるアイテムの情報をどこかで掴んでたのかも知れないわね。」
S「あと、オルテガは街の宿に泊まってたらしくてね、其処に行って見たんだけど・・・あ〜・・・」
I「・・・何かあったんですか?」
S「・・・いや、なんでもないわ」
I「??」
S「その宿屋の女将さんが結構美人の未亡人でね、14,5歳の一人娘が居たんだけど、その娘がゆうし・・・」
I「・・・え〜っと」

***

S「気を取り直して先行くわよ。」
I「は、はいお願いします。」
S「で、問題のノアニールの村って言うのは、カザーブの村から更に街道を北へ三日ほど行った所って話だったわ。カザーブに着く前にオーガとホブゴブリンの夜盗に遭ったけど、ここは一蹴という所ね。」
S「カザーブに到着してまた色々聞いてみたのよ。ところが『エルフの呪い』の一件から交易がなくなっちゃったらしいんだけど、特別な特産品があったりした訳でも無かったらしくてね、行き来が無ままもう15年くらいになっちゃったらしいわ。」
I「大した情報は得られなかったと。」
S「ええ、仕方ないからそのままノアニールに向ったわ。」
I「ついにノアニールの街ですね。吟遊詩人の歌では『霧に包まれたなか死して死に気付かぬ村人たちが闊歩し生あるものを・・・』とか・・・」
S「・・・あんた、それ書いたらノアニールの人たち気を悪くするわよ?それじゃぁ今住んでる人たち何処から来たのよ?」
I「やっぱり・・・」
S「でまかせも良いとこね。村に到着したんだけど、村の人たちみんな綺麗に眠ってたわ。生きてるんだけど本当に『時間が止まった様に』ねてたわ。」
I「ねてたんですか」
S「ええ、様子を見たリーマンが目を白黒させてたわね。なんでも凄い高位の呪文だったらしいわ。」
S「ところが一人だけ起きてる人がいてね。何でも狩りに出てて戻って来て見たらみんなバッタリだったらしいのよ。」
I「それは・・・なんとも・・・」
S「居た堪れないわ・・・ノアニールの一件は結局解決したけど、村人達はホントに時間が止まってたのよ。まったく年もとらずに。でも彼だけは普通に年をとって・・・」
I「・・・」

S「話を聞いてみたらね、やっぱり村の若者一人がエルフの王女とイイナカになっちゃったらしいのよ。それにエルフの女王様がカンカンになっちゃったらしくてねぇ・・・」
I「それでエルフの呪いと」
S「ええ。確かに村の中でその若者と若者の父親だけが居ないらしいのよね。だからエルフの呪いだろうと。」
S「案の定ざっと行方不明の親子の家を調べさせて貰ったんだけどね、エルフ造りのペンダントが出てきたわ、一つだったペンダントを二つに割った片割れでね後ろには・・・」
I「エルフの王女の名前、ですか?」
S「ええ、そのとおりよ。勇者ちゃんはなんだか目を潤ませてたわね。」

***

S「一人起きている彼も大した事を知ってた訳じゃないから、エルフの村に直接向ったわ」
S「エルフの村まではノアニールから1〜2日って所だったかしら。途中で妖精に悪戯されたりしたけど可愛いものだったわね。」
I「えーっと・・・ついに『邪悪なえ・・・』」
S「あんた、作ってない?ホントにそんな話になってるの?それ以上言わない方がいいわよ。リーマンは『この女王って魔王より強いんじゃね?』とか言ってたから。」
I「汗)・・・」
S「残念ながらエルフの村に関しては大した話が出来ないのよね、エルフの村に至る森には『エルフしか通れない』って呪い〜これも呪いって言ったら悪いかしらね〜が掛かっててね、結局勇者ちゃんとソフィア、あたしはエルフの女王様に会えなかったのよね。」
I「そうすると、エルフのお二人が戻ってくるのを外でお待ちに・・・」
S「それがねぇ〜そうも巧くいかなくてね。よりによって二人が居ない間にダイアーウルフに襲われてね。」
I「だ、ダイアーウルフですか!?」
S「辛かったわ・・・当時のあたしには・・・しかもそのダイアーウルフ、いくらイイの当ててもまったく怯みもしないのよ。」
I「ほ、他のお二人は!?」
S「何故かそのダイアーウルフに気が付かないみたいでね。」
I「??」
S「何合斬り合ったかしら・・・突然消えちゃってね。魔法生物だったのかしら・・・あの強さはただのダイアーウルフとも思えなかったしね。」
I「こんな事言ってはなんですが、やっと勇者の冒険らしい・・・」
S「そうね、やってる方としてはたまったもんじゃなかったけどねぇ」
S「ま、そしたら丁度二人はしばらく前に遭った妖精二人に会ってね、なんかロッティは二人の事を怒ってたわね。」
I「・・・妖精?」
S「あんた、余計なこと言ったら殺すわよ。」
I「・・・ハイ、ワカリマシタ」

***

S「そうこうしてる間にリーマンとエヴロンが戻ってきてね。」
I「眠りの呪いの真相は・・・」
S「ええ、やっぱりエルフの女王が犯人だったわね、王女様が村に伝わる秘宝・・・『夢見るルビー』とか言ったかしら?を持って逃げちゃったんだってさ。で、悪い人間の男にたぶらかされたからだろう〜って。」
S「リーマンとエヴロンが女王様にナシつけてくれてね『夢見るルビー』を回収できたらノアニールの村を元に戻してくれるってね。」
S「さっきの妖精が王女と村の色男が逢引に使ってたって洞窟を教えてくれてね、其処へ向おうって事になったわ。」

***

I「ここから問題の洞窟ですね。」
S「ええ、そうよ。これがまた結構難儀なダンジョンでねぇ」
I「を!ついに勇者の冒険譚にふさわしい様な・・・」
S「そうね、ここらへんから段々ハードになって行ったわねぇ」
I「楽しみですね!で、この洞窟は・・・」
S「随分と湿っぽくてね『こんなところ、エルフが逢引に?』って思うようなジメジメよ」
I「変な病気でも貰いそうですねぇ」
S「病気はともかく、そっちにもカビ、そっちにはキノコって有様で、出てきたモンスターもキノコ系よ」
S「暫くキノコ料理やブルーチーズ、見るのも嫌だったわね。」
I「うわぁ・・・・」
S「菌類以外じゃゾンビもうろついてたんだけどね、これがまた酷い見た目なのよ。」
S「カビとキノコにまみれて・・・」
S「エグいですね。」
I「いったいなんのダンジョンだったんですか?ほんとにそんな場所を恋人達が逢引に使うとは思えないんですが・・・」
S「其処がどうもね、ペイロア聖地だったぽいのよ。」
S「ジメジメしたダンジョンだったからね、確かにそこらじゅうに水溜りはあったんだけど、一箇所だけ綺麗な水が湧き出してる所があったのよ。何かを嵌め込めそうな窪みがあってねぇ」
I「途中で見つけた何かをハメこむと?」
S「その通りよ、途中にまー随分と死んでから時間が経った風な死体を見つけたんだけど、懐に呑んでたのはペイロアのシンボルよ。さっきの窪みにピッタリよ。」
S「その場所でソフィアがブレスつかったら、まーなんと湧水からはペイロアの力がどんどん満ちて来てねぇ・・・」
S「誰が何の目的であのシンボルを剥がしたのか、興味は尽きないわ。でも夢見るルビーは見つからず、先へ進んで行ったわ。」
S「この先であんたの喜びそうな『ボス戦』よ」
I「とうとうですか!」

***

S「そのまま奥へ進んでいくとね、淀んだ地底湖の真ん中に島がある場所に行き着いてね、その島に居たのよ。変な骸骨のマスクを被った男が。」
S「見えてる肌は青白くて、口元からは尖った牙。ヴァンパイアだったわ」
I「吸血鬼!!!強敵じゃないですか!」
S「きつかったわねぇ〜〜〜あたしと勇者ちゃんはエナジードレインされるわ、洞窟の中だってのに変な集中豪雨降らせるわ・・・手下を二人も呼び出すしねぇ・・・激戦だったわね。」
S「何とか倒して、さっきのペイロアの泉まで戻ってダメージを回復して・・・ただ、吸血鬼ってただ倒しただけじゃ滅ぼせないのよね。」
S「倒すと霧になって逃げ出して、二時間経てば寝床の棺桶で復活よ。いや〜〜〜正直『何でこんな水だらけの所に居んのよ!』って怒鳴りたくなったわね。」
S「そんなこと言ってても仕方ないから、未踏地しらみつぶしにしてね、蘇られる前に棺桶を見つけられたのはラッキーだったわ。」
S「ちょっとペイロアさんに悪い気もしたけど、部下の分と合わせて三つ、棺桶をペイロアの泉に沈めて無事滅ぼせたわ〜〜」
S「途中で勇者ちゃんのお父さんとなにやら因縁があるようなこと仄めかしてたけどね、こっちも全然余裕無かったし、とりあえずきっちり沈めておいたわ。」
I「これで無事解決ですね!・・・かいけつ、あ、夢見るルビー!」
S「そーよ、こっちは吸血鬼退治じゃなくて『夢見るルビー』探しが目的だったんだからね。ま、でもそれもこれで一発解決したわ。」
S「吸血鬼の棺桶の中に『夢見るルビー』入ってたのよ。あと問題の駆け落ち娘の母親あての遺書もね」
I「遺書・・・ですか」
S「ええ、まぁ・・・駆け落ちついでに家宝持ち逃げなんて随分と迷惑な話だけど。」
S「・・・『夢見るルビー』の効果まで聞かなかったから判らないけど、案外他の次元界への扉を開く道具だったりしてね。遺書だと思ったのも別に遺書じゃなくて『他の世界に旅立ちます』って手紙だったのかもね(笑)。」

***

S「事が終わったから後は『夢見るルビー』と遺書をエルフの女王様に返却して今回は解決だわ。」
I「ノアニールの村は・・・」
S「エルフの女王様から『呪いの解ける薬』貰ってね、ノアニールにも無事時間が戻ったわ。」
I「そういえば行方不明だった村人の父親は?」
S「エルフの女王の許しを請う為に村に向って・・・迷いっぱなしだったみたいね、その人も無事森から出してもらえて村まで送ったわ。」
I「一件落着ですね。」
S「一応ね。」

***

I「そういえば、オルテガさんの足跡については・・・」
S「残念ながらめぼしい情報はなかったわねぇ。色男のお父さんは会ったみたいだけど、息子とエルフの王女の件相談したら『任せろ!』と言って洞窟に直行したらしいんだけど・・・」
S「残念ながら、16年前の話にどんなオチが付いたかは全然判らないわね。あの吸血鬼にでも話聞いてれば何か判ったのかも知れないけどね。」S「呪いの解けた村で聞いてみれば、村の宿屋の娘さんが『昨晩とまってらっしゃいました』って・・・」
I「詳しい情報はなしですか。」
S「ええ、その娘の様子がちょっと変だった位でね」
I「え・・・」

冒険の書 −参−

S「ああ、そうそう、あんたコレ(杯を傾ける仕草)はいける方?」
I「あ、ええ、まぁ少しは・・・」
S「良かったわ〜〜良いのが在るのよ。去年の秋に漬けたんだけどね〜〜」
S「口にあったら持ってって良いわ。次に此処に戻るかどうかも判らないし。かといって捨てるのももったいないからね」
I「あ、ではお言葉に甘えて・・・」
S「ちょっと強いわよ、気をつけて・・・」

〜冒険の書 参〜

S「勇者ちゃんが『アリシアさんに市民権を!』って言った所までだったわね。」
I「はい、みんなが呆然としてたと・・・」
S「そ、まぁとりあえずその条件は呑んで貰えてね、とりあえず報酬の話を・・・と思ったら」
S「勇者ちゃん『後はお任せします』よ。まぁ・・・それは構わないんだけど・・・」
S「エヴロンとあたしが結局交渉したんだけど・・・交渉スキル、アタシの『威圧』しか無かったのよね。」
I「ゑ・・・・」
S「安心してよ、流石のあたしもそんな事しないわよ。」

***

S「で、リーマンがスクロールを書いて、アリシアから無理やり借りた呪文書を写して、その間にあたし達はロマリア観k・・・」
I「・・・」
S「じゃなくて、情報収集をして、トレーニングして。」
I「はぁ・・・」
S「今程じゃないにしても、もう少し腕が上がれば闘技場に出るなりやることもあったんだろうけど、流石に、まだアノ時期じゃぁそんなのも無理だったしねぇ(笑」
I「そんなモノですか。」
S「そんなモノよ、まだ暫くはね(笑」
S「まぁ、情報収集も空振りって訳じゃなくてね『カンダタはシャンパーニの塔を根城にしてる』とか『ロマリア国王の王冠を盗んだって事で箔を付け様と思ってるらしいけど、アノ国王から盗んだってねぇ・・・』とかって話は聞いたわ。」
S「シャンパーニの塔に行くには、ロマリアの北の山脈抜けなきゃいけないってんで、それは流石に無理だから一度北東のカザーブの村に向かってから山脈を迂回しないと駄目だって話でね、王様から馬を借り受けて、いざ出発よ。」

***

I「道中はいかがでした?今度も魔王の影響を受けた魔獣とかに襲われたり・・・」
S「一度地虫っぽい魔獣に襲われそうになったから、ひょっとするとアレはその手の魔獣だったのかもしれないけど、馬の方が足が速かったからね、やり過ごしちゃったし。」
S「途中でゴブリンの夜盗に襲われたけど、アレは別に魔王の手下って訳じゃ無かったみたいだし・・・うん、リーマンが矢受けてキレてたわね。リーマンみたいなタイプは怒らせると怖いわ(笑」
S「後は・・・そうそう、カザーブまで後一晩位の場所で『さまようよろい』に襲われてねぇ、丁度あたしが見張りの時だったんだけどね〜コレが、皆起きないのよ。リーマンなんて最後まで眠りっぱなし。今度からああいう時は蹴っ飛ばすなり踏みつけるなりして行こうと思ったわ。」

***

I「そしてカザーブの村ですか?」
S「ええ、まー随分と小さな村だったわねぇ。一応ロマリアから役人が派遣されてたから、ロマリアの所属って事になるのかしらね、あの村は」
S「とりあえず一休みしつつ村で情報収集よ。カンダタに関してはあんまり目新しい情報はなかったわねぇ」
I「カンダタと言えば、吟遊詩人の歌ではかなりの大物盗賊と・・・」
S「(笑)ここまで話せば判るでしょ?」
I「ハハハ・・・」
S「成長するのはあたし達だけじゃないし、カンダタとはこの後も因縁はあったからね。」
I「次に登場する時は、英雄譚に近いような・・・」
S「(笑)どうだかねぇ」
S「カザーブの村でカンダタについての情報は寒いもんだったけど、勇者ちゃんのお父さん、勇者オルテガの足跡は聞けたのよ。」
S「何でもロマリアからやっぱりカザーブ経由して何でもノアニールに向かったって言うのよね。」
I「ノアニールですか!エルフの呪いの・・・」
S「とは言え、とりあえずロマリアの王様の依頼もあるし、盗賊も放って置くわけには行かないからね、まずシャンパーにの塔に向ったわ。」

***

I「シャンパーニの塔までの道中はいかがでしたか?」
S「魔王の手下に襲われたりってのは無かったわね。ちょっと道に迷ったりもしたけど。」
S「ただ、シャンパーニ地方に差し掛かって、丁度塔まで1〜2日って所でグリフィンに襲われてねぇ」
I「グリフィンですか!」
S「ええ、流石にあの頃のあたし達に開けた場所でグリフィンの相手は無理だったわ。」
S「幸い、グリフィンの目当てはあたし達の乗ってる馬だったみたいだからね、馬に犠牲になってもらってやり過ごしたわ」
S「帰りの道中が大変だったけどね。そんなこんなでシャンパーニの塔よ。」
I「ついに大盗賊(予定)のカンダタと対決ですね」

***

S「で、シャンパーニの塔よ。あんな何も無い場所にしては随分と大きな塔だったわねぇ」
I「吟遊詩人の歌では『太古の大魔術師が残した・・・』とか『異次元の扉が・・・』とか歌われてますが。」
S「残念ながらそこら辺の縁起は判らなかったわね。塔の中にもカンダタ達が持ち込んだ物意外にめぼしい物は無かったし。」
I「何十層にも及ぶ大迷宮だったとか言う話はありますがそれももちろん・・・」
S「・・・多分あんたの想像通りよ。ナジミの塔と似たようなもんだったわね。」
S「塔の中には近くの村から拐されて来た女の子が何人か捕まってたわ。カンダタを退治して戻ってくるからそれまで待ってる様に言い含めて・・・」
S「途中でキャリオンクローラーに襲われて、ちょっと苦労したけど・・・」
I「キャリオンクローラーですか!」
S「あの頃のあたし達なら何とかって所だったわね。」
S「まぁ・・・昔故郷で飼ってたキャリオンクローラーを思い出しちゃってね。切っ先が〜」
I「・・・」
S「ナニよその目は」

***

S「そんなこんなで塔の最上階でカンダタと愉快な仲間たちとご対面よ。」
I「カンダタについても吟遊詩人の歌じゃぁ色々歌われいますが・・・」
S「そうね、一言で言って『 変 態 』ね。」
S「なにしろ変な覆面にパンツ一丁よ。まったく信じられない変態だわ。」
S「そのくせ取り巻きは美人女戦士が四人よ。その四人が四人とも『LOVEカンダタ様』ってなオーラをぷんぷんに発してるのよ。まったく許しがたいわよね。」
I「(変態って・・・この人も充分)」
S「今、余計なこと考えたでしょ。」
S「で、戦闘開始ね、途中でちょっと警報装置鳴らしちゃったりしたから、向こうも万全、こっちもそのつもりだったから準備ばっちり整えてたし、奇襲やなんかは無しに正面から戦闘開始よ。途中で塔の仕掛けを使って逃げ様としたりされたけど・・・」
I「塔の仕掛けですか」
S「ええ、戦ってた部屋の床が抜ける様になってたり、壁に隠し扉があって外に繋がってたりね〜」
S「・・・そういえば、ここでもエヴロンが飛んでたわね。」
I「は、はぁ・・・」
S「危うく取り逃がしそうになったけど、何層か先で追いついてね、降伏させたわ。」
S「ほんとはコッチもジリ貧だったんだけどね、相手も二人倒れて蜘蛛の糸で絡み取られて・・・」
I「なかなか緊迫した戦闘だったんですね。」
S「チャンスは随分とあったんだけどねぇ・・・カンダタを観てると昔故郷で飼ってた〜」
I「・・・」
S「ちょっと、冗談に決まってるじゃない。ナニ席立とうとしてんの、あんた。」

***

S「とりあえず、シャンパーニの塔からロマリアまで護送するのも無理な話だったしね」
S「勇者ちゃんが『二度とこんなことはしないように』って言い含めて逃がしたわ。」
S「今にして思うと、あの時きっちり倒しておけば、後で何度も出てこられる事も無かったのよね・・・そう考えると失敗だったかもしれないわ。」
S「この後は拐されてた女の子たちを村に送り届けてね、ロマリアに戻ったわ。」
I「次はノアニールですね、エルフの呪いで朝が来なくなった街」
S「ええ、あそこもなかなか大変だったわ〜〜〜」

冒険の書 −弐−

S「そうそう、そろそろ夕食にしようと思ってたのよ〜。あんたもお腹空いてるでしょ?」
I「あ、は、はぁどうも・・・」
S「昨晩から煮込んでるシチューよ。あら、あんた、アタシが蛮族出身だからって生肉でも出されると思ってたの?」
I「い、いえ、そんな事ありませんよ!では、お言葉に甘えて・・・」

〜冒険の書 弐〜

S「で、何処まで話したんだったかしら?」
I「ええ、ナジミの塔で鍵になるアイテムを貰ってレーベの村に戻ったところまでお聞きしました。」
S「そうだったわね。・・・そう、で、勇者ちゃんは早々に出発したいようだったんだけどね、準備も無しに飛び出す訳にも行かないじゃない。リーマンはスクロールを書いて、エヴロンは色々買い物してて・・・」
I「・・・他の皆さんは」
S「・・・勇者ちゃんは型稽古、アタシは筋トレ、ソフィアはなんか勇者ちゃん眺めながら一生懸命書き物してたような・・・」I「それってなにもしてn・・・」
S「何か言った?」

・・・

I「ええーっとで、旅の扉へ向けて出発ですね?」
S「そうね、まず、レーベの村からず〜〜と街道ー旅の扉が封印されてから10年くらい経ってたから随分と寂れてたけどー伝いにアリアハン大陸の南へ向かったわ。」
S「途中ちょっとした遭遇もあったけど・・・そう、フィーンデイッシュなイノシシに襲われたのよねぇ。」
I「イノシシですか、吟遊詩人の歌とはやっぱり・・・」
S「そりゃそうよ(笑)吟遊詩人の歌、流行ってるの聞いたけど・・・あれは流石にやりすぎね(笑)」
S「まぁ・・・もう少し進むと、吟遊詩人の歌が可愛く聞こえる様なのともやり合うけどね〜」
I「そ、そうなんですか!」
S「ま、楽しみにしてなさいな。」
I「では、それは後の楽しみということで先に・・・イノシシは一蹴して旅の扉の洞窟ですか?」
S「いや、これがねぇ〜〜〜どうにもイノシシに梃子摺ってねぇ〜〜〜」
S「昔故郷で飼ってたイノシシを思い出しちゃってね。切っ先が鈍って鈍って・・・皆には申し訳無い事したわね。」
I「ははぁ・・・」

***

S「そんなこんなで街道を進んで行くと、煙突から随分と奇抜な色の煙が立ち上ってる庵が見えてきたのよ。」
S「あんな色の煙を出すのはリーマンの仲間に違いないと尋ねてみれば、案の定だったわね、立派な髭の賢者さんの研究所だったわ。」
S「勇者ちゃんが相変わらずの自己紹介して、色々と話を聴いて・・・そういえば随分とリーマンは意気投合してたわね。一晩お世話になって、再出発よ。」
I「いよいよ旅の扉の洞窟ですね」
S「ええ、その後は大した遭遇もなく旅の扉の洞窟よ。あの封印解除はびっくりしたわね〜〜〜」
I「やはり魔法ですか。」
S「今でこそ慣れっこになってるけど、アノ手の魔法に触れるのは初めてだったからねぇ」
S「洞窟入って直ぐにあからさまに後付けの壁。壁の真ん中には丁度手持ちの玉をはめ込めそうな窪み。魔法の玉をはめてみたら、目も開けてられない様な光が壁?玉?からあふれて、次の瞬間には壁が消えてたからねぇ」
I「この洞窟で魔王の手下と始めての大きな戦闘と伝え聞きますが・・・ひょっとして此処も何もなく?」
S「あら、判って来たじゃない(笑)」
I「いやぁ・・・アリアハンのオルテガの跡継ぎとは言っても駆け出し勇者。まして何時旅の扉を通るかなんて判る訳も無いでしょうから・・・」
S「それがねぇ、あったのよ。ほんとに旅の扉の洞窟で魔王の手下との最初の戦闘。」
I「え!?」
S「そりゃぁ吟遊詩人の歌で歌ってる様なもんじゃないわよ。でも何でアタシ達があそこをあのタイミングで通るって判ったのかしらねぇ・・・あの洞窟にずっと詰めさせてたって訳じゃ無さそうだったし・・・」
S「で、戦闘ね。敵は、ドルイドとクレリック、あとはウィザードのアリシアだったわ。」
S「戦闘は危なげなく・・・って事も無かったんだけど」
S「敵のドルイドが大アナグマを連れてたんだけど、昔故郷で飼ってたアナグマを思い出しちゃってね。切っ先が鈍って鈍って・・・」
I「あれ、先ほどのいのしs」
S「何?」

・・・

I「えーっと、次は・・・」
S「ああ、そうね、なんとかアリシアを降伏させて、ドルイドとクレリックは倒して、洞窟の探索再開よ。」
S「アリシアも、そう、ティーフリングのウィザードだったんだけどね、まぁ好きで魔王の手下やってた訳でもないから、又勇者ちゃんが目を輝かせて『一緒に行こう』ってねぇ・・・」
S「ま、冒険者の性ね、その洞窟、随分とぼろぼろになってたけどね、を探索して、ようやく旅の泉よ。長かったわ〜〜」
S「エヴロンが下の階に飛び降りてみたりとかね(笑)ああ、アレは戦闘前だったわね(笑)」
I「??何か可笑しい様な事でも・・・」
S「いや、何でもないわ(笑)。普通長すぎるロープでバンジージャンプはしないって話(笑)」
I「??」

***

I「次はロマリアですね」
S「そ、旅の扉にも随分びっくりしたけど、ロマリアよ。ロマリア側は随分とあっさりしてたわ。向こう側に洞窟やらなんやらなかったし」
I「ロマリアではロマリア王女との熱いロマンスが・・・」
S「いったい世間じゃあたし達の話どうなってるの?あの時ロマリアに王女なんて居たのかしら?」
I「ははぁ・・・もう今更驚く気にはなりませんが、其処も違うんですね?ではカンダタも・・・」
S「カンダタの話はほんとだけどね。」
S「それがまたアレな話でねぇ・・・ロマリアの王城まで行って、ひとまず勇者ちゃんお約束の口上で国王陛下にお目通りを願った訳よ。正直これは流石に無理だろうと思ってたら、あっさりと謁見よ。」
S「まぁ・・・勇者ちゃんの口上聞いた衛兵は『可哀相な奴』ってな目でこっち見てたけどね」
S「で、国王陛下は満面の笑みで『カンダタに盗まれた王冠を取り返してきてくれ!』って言うのよ」
S「『取り返して来たら勇者として認めよう!』なんて言うもんだから、とりあえず報酬交渉を・・・と思ったら、あたし達が口開く間もなく勇者ちゃんが」
S「『アリシアさんに市民権を!』よ」
I「・・・」
S「アリシアも今のあんた見たいな目で勇者ちゃんのこと見てたわ。」
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